九州住環境研究会

No.111 アルツハイマーの原因は家庭のカビ?
細菌説も囁かれていた不治の病、認知症「アルツハイマー」の原因が判った?
窓辺・風呂場・キッチンに潜むカビ、そのカビが、重大な疾患の原因になります。

2019年6月23日更新


「アルツハイマー」は、カビによる疾患だった?

最新の研究で「アルツハイマー型認知症」が、カビが原因で発生する毒物や、水銀などの有害金属の毒性物質がリスクになることがわかってきました。発症原因がつかめない認知症は、不治の病として恐れられて来ましたが、認知症の6割を占める「アルツハイマー」型は、脳内にアミロイドβ(以下、アミロイド)というたんぱく質がたまり、神経細胞が破壊されて発症すると考えられています。
特効薬といえる治療薬も有りませんでしたが、今回、米国の研究チームにより、アミロイドがつくられる原因が、水銀などの有害金属やカビ毒等の毒性物質がリスクになっていることが突き止められました。
現状の認知症の薬は、アミロイドが発生する原因を取り除くものではなく、患者の脳にアミロイドの蓄積が認められる場合、既存薬は、その蓄積の速度を遅くして、認知機能の低下をゆるやかにするもので、すでに蓄積が進んだ患者には効果が乏しく、ごく初期の人にしか効かないのが現状でした。

米国のデール・ブレデセン医師の研究チームが解明。

2014年、アルツハイマー病の原因と新たな治療法についての研究論文を米国のデール・ブレデセン医師らの研究チームが発表。その内容が本年6月4日「テレビ朝日系」『林修の今でしょ!講座』で放送されたので、ご覧になった方も多いのではないでしょうか?
デール・ブレデセン医師は、著書『アルツハイマー病・真実と終焉』で、アルツハイマー病などの神経変性疾患を30年間研究してきた結果、アミロイドが脳に蓄積する原因について「今までアミロイドは、神経細胞を壊す『悪者』だと考えられてきたが、実は、炎症や毒物などの脅威から脳が神経を守る『防御反応』であることがわかった。
アミロイドを取り除く方法ではなく、アミロイドを発生させている原因そのものを取り除かなければ、認知症の根本的な治療にはならない。アミロイドの前駆体(APP)から、なぜアミロイドがつくられるのかを解明。その原因は【1】炎症【2】栄養不足【3】毒物の三つに大別され、カビ毒や水銀などの毒物にさらされると、脳は防御反応でアミロイドをつくり、その毒物と結合させて神経細胞を守ろうとする。しかしその防御反応でアミロイドが蓄積すると、神経細胞が破壊されてしまう。認知症予防には、脳内にアミロイドを発生させないこと。そのためには、原因となる毒物の発生源を取り除き、すでに体内にある毒物を排出させる必要がある」とし、2014年の論文で、アルツハイマー病患者の回復がブレデセン医師によって初めて報告されました。
一般向けに発売された著書は米国で半年足らずで20万部を突破するベストセラーになり、現在は、世界中から医師が研修に訪れているようです。ブレデセン医師らのチームは生活習慣や環境を変える総合的な治療プログラムを実施したが最後まで原因が不明だったのが毒物が原因の患者で、患者に共通していたのは、自宅の地下室に、大量の黒カビが生えていたことで、カビが「アルツハイマー」の主要な原因であることが判明、またマグロなどからの水銀の摂取が原因となっていた事例も示されています。
毒物が原因の「アルツハイマー」は、40代後半から60代前半の若い世代の女性に多いことが特徴で、症状は記憶の喪失よりも、計算や整理、会話などへの支障が目立ち、この様なカビ毒物タイプの患者は、明らかになっていないだけで、潜在的にはより多くの患者が存在するのではないかと考えている様です。

重金属を発生させる無煙たばこの危険性。

近年、新たな問題となっている無煙たばこですが、厚生労働省は、平成25年8月より一部の地域において新しい形体のたばこ製品・スヌースの販売が行われており、日本学術会議はスヌースの使用による健康影響を懸念する「無煙タバコ製品(スヌースを含む)による健康被害を阻止するための緊急提言」を行っています。
無煙たばこやスヌースの使用は、幼小児の誤飲を含めた種々の健康影響が懸念されており「スヌース」には、ニコチンだけでなく「ニトロサミン」などの多くの発がん性物質が含まれており、口腔ガンなどの原因となるほか、歯周疾患を引き起こし循環器疾患のリスクも高める可能性が有ると共に、重金属の周囲への飛散も多く、紙巻きたばこの代わりには、ならないばかりか重金属由来の「アルツハイマー」のリスクも心配されることになりますから、この際、たばこは止めた方が無難です。

    毒物性アルツハイマー病の特徴 「アルツハイマー病真実と終焉」より

  • ●65歳前にアルツハイマー病の症状が始まる
  • ●家族に患者がいない。又は自分よりずっと上の年齢で症状が始まった家族がいる。
  • ●更年期の頃に症状が表れる。
  • ●認知機能低下より前に鬱病を発症、もしくは同時に起こる。
  • ●強いストレスと睡眠不足による認知能力の低下や悪化がある。
  • ●カビ毒や重金属に晒される機会が多い。

カビ対策の重要性と住宅内の空気質の浄化。

ブレデセン医師は「あらゆるカビがリスクになるわけではありません。黒カビ、青カビなどのうち、その一部からカビ毒は発生します。同じ環境でもDNAによってカビ毒の影響を受けやすい人が、およそ4分の1いると考えられています。
カビ由来による体調の不良を感じる場合、定期的な換気は勿論ですが「HEPA(高性能)フィルター」を使った高性能の空気清浄機を出来るならば各部屋に設置することですが、それでも不調が続くときには、環境を変えるために引っ越しが必要になる場合もあります」と述べています。

空気質・温度環境保全のため「循環空調」を開発!

九州住環境研究会は、空気質の確保と共に、住宅の温度差を解消するために、循環空調システムを開発しています。しかも、大手ビルダーの全館空調システムのように、機械力による力ずくのシステムではなく、住宅性能を活かしたシンプルなシステムによる「循環空調」システムです。
給気口に帯電フィルターを施工し、室内に花粉やPM2.5等の微細な有害物質も遮断し、循環空気は、常に電子フィルター内蔵の「空気清浄機」を通過させて、クリーンにしてから各居室に循環させます。循環空気は綺麗な空気と共に冷暖房熱を住宅全体に巡らせて、温度差を造りません。空気質の清浄化と温度差の無い冷暖房で、ご家族の健康を守ります。
新築住宅をお考えならば、是非、九州住環境研究会にご相談ください。最高の温熱環境とクリーンな空気環境で皆様のご家族の健康をお守り致します。九州住環境研究会を宜しくお願い致します。