九州住環境研究会

No.41 老後資金を稼ぐ高性能住宅の話。
リバースモーゲージ(死亡時返済)だけじゃない、まだまだ有利な住宅の活用法。
高性能住宅であれば「マイホーム借上制度」で、家が老後資金を稼ぎます!

2013年5月20日更新


リバースモーゲージで老後を快適に暮らす事も可能。

リバースモーゲージとは、所有する不動産を担保に融資を受け、契約満了時や死亡時にその不動産を売却して一括返済する仕組みのことです。住宅担保年金ともいい、自宅を手放さずに融資を受けることができます。 老後の生活資金についての不安が高まる中で、生活防衛手段として活用が広がっています。
リバースモーゲージには、公的なものと民間のものがあります。民間のものは、銀行が提供していますが公的なものは、厚生労働省の長期生活支援資金です。長期生活支援資金の対象となるのは、単独で土地を所有し市町村民税が非課税の高齢者世帯です。不動産評価額の7割程度を限度額として、月30万円以内の融資を受けることができます。リバースモーゲージの融資を受けて自宅を新築することも可能です。しっかりとした高性能住宅を建てておかれれば住宅が、老後資金を生み出してくれます。資金の返済は、契約満期または死亡時のどちらか早い時期に一括返済しますが、現金で返済できない場合は、担保物件を競売にかけて返済に充当する事になります。契約者死亡の場合は返済義務は契約者の相続人が承継する事になりますが、相続を放棄すれば返済義務は無くなります。 

「マイホーム借り上げ制度」も活用出来ます。

一般社団法人「移住・住みかえ支援機構(JTI)も老後の生活資金や老齢になってから終の棲家を実現可能にする支援活動です。住宅を所有する50歳以上の人が利用できます。例えば今までの住宅では大きすぎて夫婦二人で老後を過ごすために、平屋の住宅がほしいと思ったときなども利用できます。
立地の条件の良い場所に大きな家があっても、家族が巣立った現在では家が大きすぎて2階が物置同然になっているなどと言う話をよく聞きます。
「終の棲家を静かな田舎に建てて老後は畑仕事もしてみたい。」などと言うときには、この制度の利用をお勧めします。家賃でローン返済が可能な終の棲家を建てて、老後資金も住宅が稼いでくれると言うことも夢ではありません。

登録制度で入居者とは接点が出来ません。

制度の活用の仕方は、JTIに連絡して「登録カード」を提出し「情報会員」になります。次にJTIの審査に合格した「ハウジングライフ(住生活)プランナー」による事前相談を受けた後、「予備診断」を依頼し、自宅を貸し出せる大まかな賃料を協賛企業に査定してもらいます。 住んでいない住宅も借り上げの対象になります。(事務所や貸家は対象外)査定で提示された賃料に納得した段階で1万7850円を支払って正式に申し込みます。
JTIが耐震性能などを検査し、回収の必要が有れば貸し主の負担で工事を行います。協賛企業が入居者を募り入居者が決まると貸主とJTIで借家契約を結びます。契約で最も長い場合は、終身の借家契約になります。貸出人と入居者のそれぞれがJTIとの間に契約し、接点が無いところが特徴で、何らかのトラブルが発生しても全てJTIが解決し、貸出人が迷惑を被ることはありません。

自宅に戻ることも、所有権相続もOKです。

貸出人が自宅に戻りたい時は、定期借家契約が切れる3年後に更新しなければ契約終了です。
入居者退去後、空室になってもJTIが査定賃料の85%程度を保証します。貸し主が亡くなった場合は、相続人が土地、建物の所有権と貸出人の地位を引き継ぐことになります。後は、リバースモーゲージと同じです。賃料は、周辺相場より1~2割安く設定されるので募集に対する入居率は99%に上ります。
リバースモーゲージやマイホーム借り上げ制度を活用すると、終の棲家や老後資金をご自分の資産を活用して得ることが出来ます。