九州住環境研究会

No.79 住宅ローン金利、底打ち感が濃厚に?
日銀のマイナス金利導入以来、活発化していた住宅ローンの金利に変化傾向が現れる。
大手銀行が5ヶ月ぶりに固定型住宅ローンの金利引き上げ!

2016年9月27日更新


今日本銀行の政策が量的緩和から金利重視に変更

日本銀行は9月21日の金融政策決定会合で、2013年4月から続けてきた金融緩和の枠組みの修正を決めました。これまで年80兆円のペースで市場にお金を流し、緩和の目安にしてきましたが、今後は金利の水準などを新たな目安とすることを決め政策の軸足をお金の「量」から「金利」へと移しました。
具体的には、短期金利は、銀行が日銀に預けるお金の一部に年0.1%のマイナス金利をつけて実質的な手数料をとることを維持する一方で、長期金利は「0%程度」で推移するよう国債を買い入れ、長期金利を0%程度で維持できるなら、国債の買い入れ量が減る可能性を認めました。日銀が「マイナス金利政策」を導入してから半年を迎えましたが、市場金利の大幅な低下で住宅ローンや投資が活発になる一方、金融機関は収益悪化に苦しんでいます。
低金利政策は「功罪相半ばする」と言う日銀総裁の言葉のように、1月末のマイナス金利導入決定前に0.2%程度だった長期金利は7月に一時マイナス0.3%まで低下し、国内大手5銀行は8月に適用する住宅ローン金利(主力の固定型10年最優遇)を過去最低の水準に設定し、中でも三井住友信託銀行は前月比0・05%低い0・35%まで引き下げました。

9月の住宅ローンから、大手は金利引き上げへ。

まだまだ継続すると考えられていた量的緩和から金利政策に変更になり一転して、三菱東京UFJ銀行など国内大手5銀行が4月以来、5カ月ぶりに指標となる長期金利が上昇したことを反映して、住宅ローン金利を引きあげました。
固定型10年ローンは、三井住友信託銀行が8月よりも0.1%引き上げ0.45%に設定し、追随して三菱東京UFJ銀も0.1%高い0.6%とし、みずほ銀行は0.05%高い0.7%。りそな銀行と三井住友銀行はいずれも0.1%引き上げ、それぞれ0.75%、0.8%としました。

住宅ローン金利は、これから、どうなるのか?

日銀のマイナス金利政策導入後、過去最低を更新してきた住宅ローン金利がいったん底打ちしたとの見方が強まっています。金融政策の枠組みの見直しで住宅ローン金利の目安となる長期金利が今後、大きく下がらない見通しになったためです。底打ちしてもローン金利は当面低い水準で推移するとみられていますが、住宅購入の判断に影響しそうだと予測されています。
一時は、長期金利の低下で、各銀行の主力である固定型10年の住宅ローン金利も下がり、最大手の三菱東京UFJ銀行は返済能力の高い顧客に適用する最優遇金利を、1月の年1.1%から8月には過去最低の0.50%まで引き下げた金利もその後は、日銀の金融緩和の修正が予測され、長期金利はマイナス幅を縮めていましたが、日銀の9月21日の金融政策決定会合で政策目標が資金の供給量から金利政策に変更され、これからの長期金利は、0%に近い水準で推移する見通しです。金額が多い住宅の購入には、少しのローン金利の上昇でも家計に対する痛手は少なくありませんが、0金利の実情を考えると、住宅を建てるチャンスは、今が最も有利であることに変わりありません。
フラット35等、住宅金融支援機構の金利も過去最低水準を維持しています。

消費税引き上げ前の最後のチャンスを活かす。

消費税の引き上げの延長で来年までは、8%の消費税で建築できますが、金利もこれからは上昇していきます。10%の消費税率は、決して少なくはありません。高額な資金を必要とする住宅は、かなり負担が増えます。せめて、消費税や金利が再上昇する前に、住宅建築を考えてはいかがでしょうか?
現在のような金利状況は、異常な状態です。安倍政権が2%のインフレターゲットを設定して、日本経済を動かそうとしていますが、更に物価が上昇していく中で、住宅建設に資金を回すことは非常に困難です。低金利時代の今こそ最後のチャンスなのかも知れません。
消費税引き上げ前の駆け込みに間に合うならば、最大の幸運なのかも知れません。この様な時代は、二度と来ないと思った方が良さそうです。

建てるなら、高性能住宅を建ててください。

住宅の建て方にも注意を払ってください。
低金利を活用して、高性能住宅を建ててください。本年は、ZEH(ゼッチ)元年と言われています。ZEHとは、国が推進するゼロ・エネルギー・ハウスの事です。ZEHには、【ネット・ゼロ・エネルギーハウス】と【ゼロ・エネルギー・ハウス】の2種類があります。ネット・ゼロ・エネルギーハウスとは、太陽光発電などの創エネルギー設備を多く搭載して、主に住宅で使用するエネルギーを0%にする住宅です。
また、【ネアリー・ゼロ・エネルギーハウス】という考え方もあり、ネット・ゼロエネルギー・ハウスのように、全量を太陽光発電などの創エネルギー設備で賄えなくても、それに近い住宅性能と言うことになります。
これが、経済産業省の求めているネット・ゼロ・エネルギーハウスですが、本来のZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)は、住宅性能で温熱環境のエネルギーを賄う住宅の事です。
従って、本来のゼロ・エネルギー・ハウスの場合は、太陽光発電を搭載しても、少量の太陽光発電で住宅全体の光熱費が賄えます。最低限の設備で快適な住宅を建ててください。

多少高くついても確実に10年で元が取れます。

住宅を高性能にするためには、使用する素材もまた高性能なものを採用する必要があります。必要のないものを設備する必要はありませんから、断熱性能と気密性能、開口部性能だけは、最高の素材を選択してください。
更に耐久性や耐震性にも気配りが必要です。
松下孝建設の住宅は、エアコン一台で、夏も冬も快適です。その秘密こそ、高性能素材を適材適所に配置しているからです。
何かが他社とは違います。その違いに、低金利の資金を少し回してください。
住宅は今、確実に進化しています。特に日本の住宅は、世界的にも評価できる高性能住宅に変わりつつあります。住宅で造られる創エネルギーを住宅だけで使ってしまう住宅は、未来的な住宅とは言えません。住宅で造ったエネルギーは、車の燃料や地域の電力供給など様々なインフラにも使用出来なければなりません。そうした未来的な予測が可能な夢のある住宅を松下孝建設と共に、お建てください。