2026年1月31日更新
高額所得者が多く運用している賃貸住宅やオフィスなどの貸付用不動産の相続税・贈与税の評価方法がみなおされます。
国は実際の市場価格と通達評価額との掛け離れで相続税および贈与税が大幅に圧縮されてきた弊害解消のため、2026年を周知期間として2027年1月からは相続発生時から遡って、5年以内に取得・新築した貸付用不動産を購入価格の80%を目安とする時価評価に切り替えることになりました。
2026年まで、土地は路線価評価(時価の80%程度)・建物は固定資産税評価(時価の50~70%程度)により算定され、さらに賃貸住宅である場合は、土地は貸家建付地として20%程度減額(小規模宅地等の特例適用が可能であれば、さらに50%減)建物は貸家として更に30%減額が可能だったため、これまでは相続税対策の有効な手段として賃貸住宅などが建てられてきましたが、2027年以降は、従前より厳しく評価され、相続税額にも反映されます。
5年以上前から所有する土地に新築した場合は、本年度までは時価評価の適用除外となります。
そのため、2026年は先祖代々の土地などに賃貸住宅を建設したり、駆け込み的に、賃貸住宅や賃貸オフィスを購入・建設などで2027年以降の時価評価に備えるなど「貸付用不動産による建設ラッシュ」が発生する可能性も考えられています。
ただ、鹿児島のような地方都市でも、マンション建設は、ラッシュ状態ともいえるのかもしれませんが、賃貸住宅や賃貸オフイスなどの需要は、飽和状態ともいわれ、投資ができない地主の場合は、早期に土地を手放す事も考えなければならない方向にもなっています。
建設物価調査会が2015年を100として毎月公表している建築費指数があります。
それによると2025年後半までは横ばいで推移しており、集合住宅で約140ポイント、木造では144ポイントで、これまで続いていた建築費全体の明確な上昇機運にも、ようやく天井が見え始めているようです。
また、建築作業員の不足問題からの建築費の上昇も、建築作業員団体の日本建設業連合会が公表している「建設従事者の人件費」は、対前年比で10~20%程度の上昇率を記録した後は、徐々に縮小傾向が見られていることから、しばらくは上昇傾向が続くものの、少しずつ落ち着きを取り戻す方向に変化し始めているとのことです。
2024年〜25年に経験したような、手のつけられないようなハイペースの価格上昇は、収束していくという大方の見方です。
異次元の金融緩和が実施され10年を経て、いま顕在化してきているのは、空前の「住宅ローン低金利」を背景にコロナ禍以降、金融政策によって急加速してきた「資産インフレ」に対して、今振り返ってみると、我が国の景気対策は、空騒ぎしただけで、国家的な経済活動は最低評価を受け続ける結果しか残してこなかったようです。
都市部のマンション市場を例にとるとその実態が良くわかります。
2023年以降、今買わなければ、さらに価格が高騰してしまうのでは、という強迫観念から購入を急ぐ、いわゆる「買い進み」状況を招くとともに、資産インフレを利用した短期売買は、投機目的につながり、昨年は坪単価3000万円を超える超高額事例をTVニュースでも多数、目にしました。
マンション市況は、都心限定の「局地バブル」から、25年以降はインバウンド需要や相続税対策組をも巻き込んで、中国人の資産隠しや日本での資産形成・円安投機需要など、庶民の住宅事情とは、全くかけ離れた状況になっています。
2025年から適合義務化が開始されたばかりの「省エネ基準適合住宅等級4」が2028年からは、新築で購入・建築しても住宅ローン減税の対象外との衝撃的な制度変更が行われ、新築に対する断熱性・省エネ性のハードルが大幅に引き上げられました。
これは国が掲げた2030年までに2013年度比で46%の温室効果ガス削減という目標の達成に、黄信号が点灯していることにあります。
新築住宅は、長期優良住宅及びZEH住宅、2027年度からGX ZEHに改定されるGX志向型住宅などの断熱性・省エネ性がともに「省エネ基準適合住宅4等級」より等級が高い住宅の住宅ローン控除額の上乗せは、2025年から変わらず継続しており、高性能新築住宅の購入・建築について国は、住宅ローン控除で支援するスタンスを明確にしています。
また「省エネ基準適合住宅4等級」が新築では2028年から控除の対象外になるのに対して、救済対策としては中古の4等級住宅は、住宅性能非適合住宅と同様の扱いとなり、2028年以降も元本上限2000万円で10年間(一般住宅のみ10年)の控除が受けられるようになっています。
九州住環境研究会の住宅は、最高等級4等級の時代でも、現行基準の等級6に近い性能で建てられていますので、4等級の時代に建てられた方も多少の断熱補強を行うことで6等級の性能を得ることも可能です。住宅は性能・デザインが最も重要です。
九州住環境研究会の展示場で、本物の高性能住宅を体感してください。