九州住環境研究会

No.264 住宅ローンは「超長期」が拡大傾向に!
不安定な中東情勢など資材の値上がりは今後も続く、との考えから住宅を建て急ぐ傾向も。
35年が最長だった住宅ローン返済期間が、さらに長期返済の傾向に、負担軽減の方向性を探る。

2026年7月29日更新

返済期間36年以上の超長期返済が拡大、
価格高騰と金利上昇に対応。

一般的に住宅ローンは最長35年ローン契約が長期ローンでは最も多い契約でしたが、今年に入って、アメリカのイラン攻撃による、資材不足による住宅着工の大幅遅れが発生して以来、住宅建築業会の様相が一変しているようです。リクルートが首都圏で新築・マンション購入者で調査した結果では、2025年までは、返済期間36年以上が全体の32.6%に急伸し、24年(11.6%)だったものが一気に約2.8倍になっています。

全体平均の返済期間も24年度は34.5%だったものが25年度は36.4%に伸びています。特に長い50年などの借り入れの増加が平均を押し上げていますが、首都圏の場合は新築・マンションの価格高騰に加え、金利上昇が予測されている影響もありますが、返済期間を伸ばさなければ住宅を取得できない状況を象徴しているようです。

この現象は地方都市でも同じで35年では、返済が重すぎるという傾向が強くなっています。三井住友トラストが公表する過去20年の調査データでは、5年単位で21〜25年は、36年以上の比率が9.1%伸びており、以前の1〜2%台に比較すると直近の伸びが際立っており、東京・大阪・名古屋の三大都市圏に含まれないその他の地域で、特に36年以上の比率が高くなっているようです。その理由は都市圏よりも比較的、収入水準が低い例がある一方、資材高や人手不足などで住宅価格の上昇傾向が強まっています。

このような例から超長期返済で負担を抑えたいとの意識が相対的に強くなっているのではないかという分析もあります。

金融機関の融資に対する姿勢変化の
影響も超長期返済に向かう?

金融支援機構の25年度の調査では、回答してきた57.5%の金融機関が変動金利で最長50年の商品を用意しています。

50年商品が1年で約24ポイントも高くなったのは、長期返済を選ぶことが、金融機関の審査に影響するからではとの分析もあり、一般的に金融機関の審査は収入に占める返済額比率が一定水準に収まるかどうかで審査します。超長期返済で返済額を抑え、どう比率でも低下したと評価されるケースがあるなら、より長い返済期間を選ぶのも動機の一つにはなり得ます。

長期返済は返済当初の元本が減りにくく万一、急病や失業などで返済が難しくなった場合、住宅を売って完済したくても物価価格が低下している場合は残債が住宅売却額を上回るオーバーローンに陥る恐れのあることも知って置く必要があります。返済が長いということは楽なことだけでは無いのです。

超長期返済を利用する場合は
計画的な繰上げ返済を考えてください。

著名な住宅アナリストは「そもそも超長期返済で、ようやく家計が安定するという借り入れ自体に、高いリスクがあるということを認識して置く必要がある」といいます。
未来のことは誰にもわかりませんが、超長期で借り入れた場合は、年齢的にも若い場合が多いと思われます。

家計に過度の負担が掛からない程度に、早期の繰り上げ返済についての計画を立てることもお勧めします。
これから住宅を建てるにしても現状では、まだ中東もウクライナ情勢も定まっていません。ほぼ人災に等しいこのような突発的な、大国の為政者による地域紛争で発生した資材の高騰、さらに気候変動が常態化している現代では、全ての条件が定まることは、皆無に等しいと思われます。

天災は忘れた頃ではなく異常気象の現代では、日常的にやってきます。住宅建築には、厳しい困難があるからこそ家族の困難に見合うだけの補助金も用意されています。「衣・食・住」は、国策で守られています。

特に食と住は国が守るべき重要な産業ですから、食料と住宅については、常に状況がリサーチされ、リフォームなどにも補助金が用意されています。いつ「建てるべき時」か迷っている方もいますが「思い立った時が建て時」。みんなが建て時と思うときは手遅れです。

本年度で終了する補助金などもございますから、新築だけではなく、リフォームなど住宅に関連することなら、是非一度、九州住環境研究会にご相談ください。