施工工程

土台の施工

基礎の内部に凹凸が無く美しい基礎構造に仕上がっています。この基礎の上に土台が施工されます。 しかし、ただ単に土台を基礎の上にのせるのではなく、基礎と土台の間には、防蟻用の銅板や基礎パッキンが施工されます。これは九州住環境研究会の独自の施工法です。


土台の色が少し黒っぽくなっているのにお気づきでしょうか?これは、防腐剤や防蟻材を土台木材に含浸(がんしん)させているからです。乾燥させて薬剤を含浸させているので通常の防蟻・防腐処理の場合のように薬剤を直接木材の表面に塗りつける必要がないので、薬剤が揮発してVOC(揮発性有機化合物)を拡散させる心配がありません。強度的にも優れており、健康面でも被害を与えることが少ない防腐・防蟻効果の高い土台です。


九州住環境研究会の会員工務店の根太構造は、落とし込み根太構造です。手間と材料はかかりますが、この様な落とし込み根太構造にしておくと地震や台風でもビクともしない床構造が仕上がります。基礎・土台・床構造は住宅の強度を支える非常に重要な部分です。


土台と根太はお互いに干渉し合いながら床の強度を保つものです。転ばし根太とは左の写真の場合、★印部分がない状態です。写真の場合は、土台の上に乗る通直材は断熱材の間柱ですが一般的には、これを根太としてこの部分に断熱材を施工して床断熱を仕上げることになります。是非、他の建築現場で確認してみて下さい。その違いがよく分かります。


根太の上に間柱が施工されていますが、間柱の方が根太よりも少し幅が狭くなっています。これは根太の巾を断熱材を乗せる受けに応用しているからです。断熱材の施工後、上に人が乗って作業しても断熱材が下に落ちる事はありません。施工手順が合理的に計算され、工夫されています。


九州住環境研究会の会員工務店の床構造です。美しい床構造だとは思いませんか。よく見かける一般的な工法では、基礎の内部に鋸屑やかんなくず、切れ端などが散乱しています。工事現場を覆う防護シートは、それらを隠すためにあるのではないかと思えることもあります。合理的な高性能住宅を建てる施工現場に汚い現場はありません。そんなところも現場見学のポイントだと思って、よくご覧下さい。大切な住宅建築ですから、最良の工法を選択し最良の現場管理を求めなくては成りません。


耐久性と強度のためには、労力を惜しみなく使ってでも高性能住宅を造る、という九州住環境研究会の思想が土台の施工にも現れています。通常では行われない手間と金のかかる作業を手を抜かずに行う、それが九州住環境研究会の建築手法なのです。


従来は基礎の中に侵入してきた白蟻が束を食害しながら土台に登ってくる例がほとんどでした。したがって、木製の束を廃して鋼製束を採用しています。抜群の強度と腐食性のない特殊金属の束で木製束のように、経年変化で木部がやせるために束が浮いたりして起こる床鳴りなどの心配も一切ない優れた束です。


鋼製束の下部はコンクリートで固められています。自在に伸縮するために土台に確実に取り付けられ、抜群に安定感があります。もしも何らかの予期せぬ事情で土台にトラブルが発生しても、基礎の内部で高さの調整が簡単にできますから、木製の束よりも安定感と安心感があります。


ホールダウン金物はアンカーボルトと共に基礎と土台をしっかりと繋ぐために施工されます。この様な金物の施工は、正確な基礎の施工がなければ、立ち上げられたボルトと土台の穴が合わず狂ってしまいます。この様な、各工事の正確な施工が高性能住宅を造る基本になります。


ホールダウン金物とアンカーボルトが施工されたコーナー部分の施工例です。あいにく雨の日で土台がぬれていますがこの様なときに、ボルトの頭を隠すために土台を切り欠いてしまうと、切り欠き部分に水がたまってしまいます。それを防ぐためには、ボルトの頭は外に出した方が耐久性は高くなります。この様な部分への気配りこそ、長年の施工上の経験から生まれた九州住環境研究会のこだわりです。


床の構造材が施工され、筋交いが組み込まれた状況のホールダウン金物の施工状況です。壁面の断熱材も施工されています。間柱・柱の上に内装下地材が張られると、筋交いもホールダウン金物は見えなくなってしまいます。この様な隅部の強度はとても重要です。施工後は見えなくなってしまいますが、この様な隅部の処理こそが重要です。


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九州住環境研究会は地域の皆様の住環境を守ります。

なぜ高性能住宅は得をするのか? 知らないと損をしますよ