施工工程

断熱施工

一般的な工法で桁上断熱を行う場合には、桁上にブローイングやグラスウールを施工する場合が多いのですが、この様な素材は断熱材の中の空気層が小屋裏の75℃位にまで上昇した温度に影響されて熱をため込み、外気が冷えてきた夜に天井から2階の居室に輻射熱として放出してしまうので、部屋の温度が上昇し寝苦しくなってしまいます。九州住環境研究会では、これを防ぐために硬質発泡スチレン断熱材を採用しています。この断熱材の採用により、天井の熱だまりを防ぐと共に、屋根や天井部分に壁に施工される素材と同じ、特殊な遮熱素材を施工することで輻射熱を防いでいます。


断熱材に厚さがあり、圧縮強度にも優れているので施工する職人が断熱材の上に上がって安心して他の施工工事が出来ます。安全を確保している分、確実な施工が可能になります。


断熱材はどこかが少しでも不備な施工をしてしまうと、その性能が著しく低下します。断熱材の施工方法の善し悪しが住宅性能を決定させます。省エネルギーで夏涼しく、冬暖かく暮らせる環境を確実に造るためには、この断熱施工の正確さが鍵となります。


断熱材の施工と同時に、気密施工も行われます。壁の中に開口部が見えていますが、開口部の設置や開口部の周囲の断熱施工も住宅性能に直結しています。九州住環境研究会では、断熱施工・気密施工・開口部の施工を一体化して、集中的に管理し高性能化しています。


床の断熱施工の例です。この様に断熱材は間柱の間に施工されますが、その上にしっかりと気密テープが貼られています。この様な確実な気密施工が断熱効果を高め、高性能住宅環境を造り上げる基本となります。


断熱材をいかに多く施工しても、気密性能が伴わないと断熱も気密施工のいずれもが無駄になってしまいます。九州住環境研究会では、エコ・ハートQ21工法で「次世代省エネルギー住宅」評定を取得していますが、評定の気密施工の条件はC=1以下です。これは、住宅の壁面の1m²当たりの隙間の総面積が1cm以下を表すもので、全国的にもこの様な基準で評定を取得している工務店は、大手ビルダーを入れても数社しか有りません。これが九州住環境研究会の会員工務店の住宅性能に関する実力です。


断熱材の隙間を埋める現場発泡のウレタンを吹き付けた状態です。この様に外気に接する隙間は、断熱性能の高いウレタンで隙間を埋めていきます。


外壁側から見た、間柱と断熱材を気密テープで止めている状況です。この様に丁寧な気密施工が、住宅性能を高め経年変化に強い住宅を造り上げます。


住宅の内と外にまたがっている金物類は、熱橋(ねっきょう)になって内外の熱を伝えてしまいます。この様な部分をそのままにしておくと、この部分に結露が発生してしまいます。それを防ぐためにウレタンで金属部分が見えなくなるまで断熱する必要があるのです。


筋交いの影に見えている金物は、筋交い金物です。この様に室内側にでている金物類は、断熱する必要はありません。断熱材の内と外にまたがる金属類が断熱を必要とする部分です。ウレタン断熱材を無駄に使用する必要はありません。


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なぜ高性能住宅は得をするのか? 知らないと損をしますよ